2023年【最新版:令和5年4月】登録販売者試験の手引の改正と勉強方法について

令和5年登録販売者手引改正後の勉強方法 勉強方法・ポイント
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登録販売者試験を受験しようと考えている人は、すでに知っているかもしれませんが。

登録販売者試験の問題は、厚生労働省のサイトで公開されている「試験作成の手引」通称『手引』から出題されます。

そしてこの手引の内容は不定期に改正されます。

今年の2023年・令和5年4月にも改正がありました。

前年の2022年3月に、4年ぶりの大幅な改正があったばかりでしたが、2連連続の手引改正となりました。

手引に改正があると、試験問題や参考書の内容も変更になってしまうため、受験者のみなさんは不安が多いかと思います。

そこで、この記事では改正について以下のような内容で説明いたします。

手引改正の疑問
  • 令和5年4月の改正はどんな内容だったか。
  • 改正があると今までの勉強は無駄になるのか。
  • 参考書はいつ買えば良いのか。
  • 改正があった時はどんな勉強方法が良いのか。

私は2016年から地方のドラッグストアで登録販売者試験受験者の講師をしています。

今回を含め4回の手引改正を登録販売者試験の最前線で受験者と一緒に経験しました。

その私の経験から手引の改正について説明いたします。

結論から言うと、手引が改正されても試験問題が大きく変わる事はありません。

確かに手引の改正された部分も何問かは出題されますが、試験の合否を大きく左右するほどの数は出題されません。

受験者の皆さんは、改正内容に振り回され過ぎることなく、これまで通りの勉強を続けていけば大丈夫です。

むしろ手引の改正があった年の受験者はラッキーだと考えます。

改正の年は受験者に有利!
  • 変更箇所が出題されやすい。
  • 超頻出+変更問題でイジワルな問題を出す余裕がない。
  • 改正問題は基本素直な問題になりがち。
  • ネットで対策動画などがたくさん出るはずなので勉強しやすい。

この記事では私のこれまでの経験から手引の改正について解説します。

手引の改正があったとしても、それに振り回され過ぎること基本の勉強を行えば確実に合格できます。

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2023年の手引改正はどんな内容だったの?

令和5年4月に登録販売者試験の出題範囲である「試験作成に関する手引」が改正されました。

最新版は厚生労働省のHPよりダウンロードできます。

前回の令和4年3月の手引改正では、4年ぶりということもあり、かなりの変更箇所がありました。

それにくらべ、今回の令和5年4月の手引改正では緊急性を要すると思われる最低限の変更箇所となりました。

主な変更箇所は以下の通りです。

  1. 3章の生薬、ボレイの基原の説明部分の誤字を修正。
  2. 4章で管理者要件の緩和内容が追加。
  3. 4章で濫用等のおそれのある成分の薬効郡が削除。

正直、令和5年4月版の改正は、前回の改正からほぼ変わっていないと言っていい程度の内容でした。

ただし、2.と3.はすでに店頭では実務として実行している内容です。

特に3.の「濫用等のおそれのある」医薬品は、最近SNSのなどで市販薬のオーバードーズを行っていると思われる動画などが話題となり、ニュースなどでも取り上げられています。

この2箇所の改正は出題されやすいと思います。

個人的には今回の改正内容よりも、前回の令和4年4月の改正部分で重要と思える内容が、まだ試験で問題として出題されていないため、そちらのほうが気になります。

よく「手引が改正されると試験内容がガラッと変わってしまうのではないか」と不安になる方が多いですが、そんなことはありません。

登録販売者試験は、120の質問でお客様に正しく薬を販売できる知識があるか?を確認する試験です、手引が改正されたからと言ってその部分を優先的に出題したのでは、本来の試験の目的が達成されません。

そのような理由から、実際の試験では改正部分はそれほど多く出題されません。

それでも不安です、改正部分を勉強する良い方法はありませんか?

令和4年の手引改正内容をシッカリと勉強をしたい場合は、YouTubeで登録販売者試験の情報を配信しているプルメリアさんの「令和4年 手引き改正変更点早見表」が便利です。

とても良くできているので2022年の登録販売者試験の時は、私の会社の受験者も全員使っていました。

2023年の登録販売者試験を受験する人は、2022年の全ブロックを解きながらこの表のどれが何回出題されたか確認すると良いと思います。

2022年の試験で同じ手引き改正内容が何度も出題されているなら、2023年の登録販売者試験でも当然出題される可能性が高いです。

一覧表を印刷してプルメリアさんの動画を見ながら勉強するのが良いと思います。

2023年(令和5年)の手引改正内容をくわしく解説

2023年の手引改正内容を詳しく知りたいのですが。

では、もう少しくわしく今回の改正内容を解説します。

1.3章ボレイ基原の修正

最初に3章ボレイ基原修正についてですが、これは単純に誤字を修正ものです。

具体的には、

  • 改正前:ボレイ(イボタガキ科のカキの貝殻を基原とする生薬)
  • 改正後:ボレイ(イタボガキ科のカキの貝殻を基原とする生薬)

あ、あぁなるほど…

単純な誤字を修正した物なので、試験に出題されるとは考えにくいですね。

2.管理者要件の緩和

4章で登録販売者が店舗管理者になる条件が追加・変更されました。

これまで登録販売者試験に合格した人が店舗管理者になるには。

過去5年のうち一般従事者もしくは登録販売者として実務・業務に従事した期間が。

  1. 通算して2年以上の場合に店舗管理者になれる。:この場合の2年以上とは、1ヶ月に80時間以上従事した月が24回以上ある場合を言う。
  2. 通算して2年以上、かつ合計で1920時間以上の従事がある場合店舗管理者になれる。:この場合は1ヶ月80時間以上の条件は考えなくて良い。

そして今回の改正では、新たに緩和された管理者要件の条件が追加・変更されました。

 3.従事した期間が1年以上でも、1ヶ月に160時間以上従事した月が12回以上、もしくは通算で従事した時間が1920時間以上あり、通常の外部研修に加え、追加的な研修を修了した場合に、店舗管理者となれるようになりました。

 4.過去に店舗管理者等として業務に従事した経験がある人の場合、これまでは他の条件と同じ2年以上の従事期間が必要でしたが、今回の改正で『2年→1年』と従事期間が短くなりました。

管理者要件はなぜこんなに複雑なの?

管理者要件はなぜこんなに複雑なのか。

まだ登録販売者試験の受験資格に実務経験が必要たった頃は、このような条件はありませんでした。

なぜなら『受験資格がある=管理者要件を満たしている状態』だったからです。

現在は、登録販売者試験の受験資格に実務・業務経験が必要なくなったため、このような管理者要件を設ける必要が出てきました。

当初は、管理者要件の条件は1.だけでした。

しかし、1.の条件では月に80時間未満しか働かなかった月は、実務・業務経験としてはカウントされません。
これだと、パートタイムなどで毎月79時間働いた場合でも、何年経っても管理者になれないという問題がでてきました。

そこで2.の条件が追加されました。

2.の条件だと、たとえ勤務時間か短くても、5年以内に合計で1920時間以上の実務・業務経験を積み上げることができれば管理者になれるようになりました。

主婦の方がパートタイムのような働き方をしていても、店舗管理者になれるよう条件が緩和されたということです。

例えば週3回1日4時間勤務といった働き方でも、4年以内には管理者になれるようなイメージです。

今回新たに追加された3.の条件は、1日8時間勤務の形態を取っている場合、追加的な研修を受けることで、今までより早い短い期間で管理者になれるようになりました。

これは、正社員のような雇用形態で働いている場合に、1年で店舗管理者になれるように緩和されたといえます。

また4.の条件は、出産や育児・介護や病気などで、一時的に仕事をから離れた期間があって、店舗管理者としてのキャリアをムダにすることがなくなり、職場復帰しやすくなったと言えます。

3.濫用等のおそれのある成分の薬効郡が削除

4章で濫用等のおそれがある成分で、これまでは『〇〇薬に限る』といった細かい条件がありましたが、今回の改正でその部分が削除されました。

ちなみに、濫用等のおそれのある成分は以下の通りです。

  • エッフェドリン
  • コデイン
  • ジヒドロコデイン
  • ブロムワレリル尿素
  • プソイドエフェドリン
  • メチルエフェドリン

いずれの成分が含まれる医薬品も、複数個の購入等の場合は各ドラックストアでも、何らかの自主記載対策がされているようです。

手引の改正があっても今までの勉強は無駄になりません

手引が変わったらこれまでの勉強は無駄になりますか?

改正があってもこれまでの勉強は無駄になりません。

120問の試験問題のうち、これまで通りの頻出問題はやはり出題されますし、改正された内容の問題も、これまで頻出問題となっていた内容の場合が多いです。

改正前にシッカリと勉強していた人は、改正部分を確認すると「ここが変わったんだな」「これが追加されたな」「これは過去問でもよく出題された部分だな」と改正内容の中でも出題されそうな部分がわかります。

それより、頻出問題以外のイジワルな問題が出題される頻度が減り、改正内容を知っているか確認するための素直な問題が多く出題されます。

実際に2022年に行われた登録販売者試験では、手引の改正内容から出題された問題のほとんどが手引の文言をコピペしたような内容で、答えも『正』を選択するものばかりでした。

このように改正直後の試験では、改正の内容さえ知っていれば簡単に解けるラッキー問題が多くなります。

改正箇所の確認は、前出のプルメリアさんもそうですがYouTuberや参考書出版社・通信講座スクールがネットなどで情報を発信してくれます。

これまで通りの勉強をしっかりと行った上で、このような情報を上手に使えば十分試験に合格できるはずです。

改正があるなら参考書はいつ買ったら良いの?

手引の改正を確認してから参考書を買ったほうが良いですか?

改正を待たずに登録販売者試験の勉強を始めようと思った時に手に入る最新版の参考書を買ってください。

たしかに手引の改正があると参考書の内容は変わってしまいます。

改正前の参考書で正しかった内容も、改正後では誤りになってしまう事もあります。

ですが、受験する年に改正があるかは誰にもわかりません。

ですが3月に改正があった場合その内容に対応した参考書が出版されるのは6月~7月頃になります。

そのタイミングで改正に対応した参考書を買って勉強を始めたとしても、とても試験までに勉強が間に合いません。

令和4年もそうでしたが、改正があっても問題となって出題される数はそれほど多くありません。

ですから参考書は、勉強を始めようと思った時に店頭で販売している最新版を購入しておけば大丈夫です。

これから令和4年3月改正に対応した参考書の購入を考えているのなら、私も使っている中央法規出版のものをおすすめします。


ツイッターでも書いていますが、とにかくこの参考書は巻末の索引が良くできています。

勉強をしている時、成分名などを巻末の索引を使って調べようとしても、どこに載っているかわからなかったり、索引に載っていなくて時間ばかり過ぎてしまうことがありませんか?

この中央法規出版のものは索引に載っていないと言うことがほとんどありません。

それに、索引には参考書に記載されているページが全て載っているので、2章の部分に載っている内容なのか3章?5章なの?という時も一度に確認することができて便利です。

わからない問題の内容が参考書のどこに書いてあるか見つけ出せず、時間ばかりかかってしまうという人はこちらの参考書がおすすめです。

登録販売者試験に合格するためには、手引改正を気にせず少しでも早く勉強を始めることを優先してください。

改正があったら参考書は買い直す?

改定があったら参考書を買い直したほうが良いですか?

すでに改正前の参考書で勉強を進めているなら参考書は買い替える必要はありません。

それよりネットなどの改正情報を自分で書き込んだ方が勉強にもなり一石二鳥です。

結局参考書で一番良いものは自分が一番使い慣れたものだからです。

注意‼フリマサイトなどで参考書を購入する時は気をつけて

メルカリなんかでたくさん出品されていますが…

登録販売者試験の参考書を購入する時は、必ずその参考をがいつの手引に対応しているか確認してからにしてください。

特にフリマサイトなどでは古い平成30年版や平成28年版がかなりの量出品されています。(売れ残ってるだけかも)

最新版が出品されてもほとんど新品を購入する価格と変わらないか、お買い得なものはすぐに売れてしまいタイミング良く安く買うことができません。

また、友達から登録販売者試験の参考書をタダでもらえたとしても、それが最新の手引に対応していないものだった場合はデメリットしかありません。

価格や手間を考えると、書店やネットで最新版を購入するほうが間違いないと思います。

手引の改正があったら勉強方法はどうしたら良い?

手引の改正があっても、今まで通り過去問をしっかり解いて頻出問題を確実に正答できるような勉強をしてください。

でも、試験問題の元になる手引が変わってるんでしょ

過去問はあてにならないのでは?

手引が改正されても過去問が最強です。

登録販売者試験はたった120問の質問で受験者がお客様へ正しく安全に薬を販売できる知識があるかを確認する試験です。

『お客様へ正しく安全に薬を販売できる知識があるか』を確認する質問は頻出問題となります。

手引が改正されたからといって、人の命に関わるかもしれない頻出問題を出題しないわけにはいきません。

ですから、まずは過去問をシッカリと解くことが基本となります。

また、過去問で頻出問題だった内容が改正された場合は確実に出題されます。

それに対応するためにも、どの問題が頻出問題なのか?を過去問を解いて把握しておく事が重要です。

手引の改正があっても、登録販売者試験は頻出問題と改正があった内容の頻出問題が正答できれば、十分合格点数に達することができます。

改正があった年のおすすめの勉強方法としては、複数の過去問を何度も解いて90点以上の点数が取れるようになってから手引の改正部分を確認する方法です。

そうすれば、改正内容のどれがこれまで頻出問題として出題されていたか把握できるはずです。

まずは過去問をシッカリ90点以上取れるように勉強しましょう。

現在、私の勉強会で一番使われているのはKADOKAWAより出版されている「これで完成! 登録販売者 全国過去問題集 2023年度版」です。


この過去問集のおすすめポイントは、解説部分ちょっとしたテキスト並みにくわしく記載されていることです。

時間がなくていちいちテキストを調べていられない人にピッタリの過去問集です。

やらないで!手引改正の間違った勉強方法

「これはやらないで」という勉強はありますか?

ついウッカリやってしまいがちな間違った勉強方法があります。

それは改修履歴入の手引から、変更点を片っ端から手持ちの参考書に書き写したり、ノートに書き出す方法です。

実際に私のツイッターのフォロワーさんがやっていて、DMで「この勉強方法がしんどすぎて他に良い方法がありますか?」と問い合わせがあったのですぐに止めてもらいました。

厚生労働省の手引のサイトには『令和〇〇年◯月版からの改修履歴入』という手引のファイルがあります。

このファイルは、以前の手引から最新版の手引への変更があった箇所を、削除されたものには打ち消し線で、新しく追加された内容は青い文字で記載されているものです。

あまり登録販売者試験の事を知らない人は、この変更された打ち消し線や青文字を片っ端から自分の持っている参考書に書き加えるor ノートにまとめたら良いのでは無いか?と考えてしまいますが。

絶対にやらないでください。

なぜなら、打ち消し線が引いてあっても削除になっているわけではなく、他の段落やページに文章が移動しているだけのものがかなりあります。

打ち消し線が引いてあっても、テニヲハや言い回しを変えただけで文章としてはあまり意味が変わっていない物も多く、これらを書き写しても意味がありません。

純粋な追加の青文字も大量にあリすぎるため、とても全てを参考書やノートに書き写す事は不可能で時間とモチベーションを無駄に消費するだけです。

もちろん試験に出そうな部分だけ書き出せれば良いのですが、これから登録販売者試験の勉強を始めよう言う人が、どの変更が試験に出そうで、どれがあまり出ないかは判断できません。

結局、無駄な時間と労力を消費することになってしまいます。

では改正内容は無視して良いのですか?

無視して良いわけではありませんが、せめて前出の通り過去問を90点取れるぐらいになってから改正内容を確認したほうが良いです。

そのぐらいに実力がついていれば、改修履歴入の手引に目を通した時に「あ、ここの記述こんな風に変わってる」とか「この成分が追加されてる」と気がつけるはずです。

それが難しいなら、ネットの情報サイトやYou Tubeでスクールの先生が解説している追加変更点だけ確認しておけば十分合格できるはずです。

まとめ

最後にまとめます。

手引改正まとめ
  • 改正部分は合格に直接影響が出るよほど出題されません。
  • 参考書は手持ちの慣れたものでも大丈夫です。
  • 勉強方法はこれまで通り過去問をしっかりやり込んでください。
  • 過去問が90点超えられるようになったら改正部分をインターネットなどで確認しましょう。

手引の改正が行われても受験者のみなさんは不安になる必要はありません。

過去問で何度も出題される基本的な問題がしっかり出来ていれば大丈夫です。

改正部分ばかりに振り回されて基本的な問題の勉強をおろそかにしてしまうと不合格になります。

改定部の情報は基本の問題の学習がある程度仕上がってから確認するようにしましょう。

過去問をしっかりと解けるようになれば必ず合格はできます。

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