2023年度(令和5年)の登録販売者試験を受験しようと考えている皆さんは、自分が受験する予定の都道府県のこれまでの合格率が気になると思います。
この記事は2022年度(令和4年)登録販売者試験の結果を受け、全国と各都道府県ごとの過去3年の合格率と、その年の試験問題を過去問リンクとしてまとめたものです。
私は2016年から地方のドラックストアで、社内の登録販売者試験の指導講師をしています。
私達は全国の登録販売者試験の合格率について、常に最新の情報を資料としてまとめています。
今回はその一部を受験者の皆さんと共有したいと思います。
ところで皆さんが気になる登録販売者試験の合格率ですが。
結論から言うと各都道府県の過去の合格率はあまり気にする必要はないと考えます。
なぜなら、同じ試験問題を使用している都道府県の中でも合格率にかなりの差が出ることがあるからです。(令和4年中国・四国ブロックなど)
- 過去4年間の登録販売者試験全国の平均合格率。
- 過去4年間の各都道府県の合格率。
- 各都道府県の過去問リンク。
- 合格率と過去問の関係からの勉強の仕方。
- 過去問を解く順番・2022年度オススメの過去問
受験者の皆さんは、自分の受験場所の過去の合格率について、参考程度に知っておいていただければ良いと思います。
それよりも、この記事では合格率の一覧と一緒にその年に実施された試験問題を過去リンクとして一緒にまとめています。
そうすることで今後、過去問を勉強する際に。
- 合格率が低かった年の過去問=難易度高い試験問題。
- 合格率が高かった年の過去問=難易度が低い試験問題。
というように難易度を調整しながらの勉強にとても役立ちます。
このようなまとめ方をしている資料はあまり無いようですが。
現場で勉強を指導している私達にとっては、合格率と試験問題関連付けて勉強することがとても重要だと考えます。
また登録販売者試験を受験する前には、自分が受験する場所の前年度の過去問をA4用紙に印刷して、時間を測りながら本番を想定した模擬練習を行う事をおすすめします。
2022年(令和4年)登録販売者試験全国の平均合格率は?

登録販売者試験の全国の合格率は実施年度によって異なりますが、基本的に平均で40〜50%となっています。
2022年度登録販売者試験の全国平均合格率は48.4%となっています。
2022年の登録販売者試験は、4年ぶりに試験問題の出題範囲である「試験問題作成に関する手引」(通称:手引)が改正されてはじめての試験でした。
改正後はじめてでしたが、特別に合格率に大きな変化が出ることはありませんでした。
実施年度 | 令和4年(2022年) | 令和3年(2021年) | 令和2年(2020年) |
全国合格率 | 48.4% | 49.3% | 41.5% |
登録販売者試験の合格率・難易度は都道府県ごとに異なる

登録販売者試験は都道府県ごとに実施されているため、地域や年度によって合格率が異なります。
また試験問題は、各都道府県が地域でまとまった『ブロック』に分けられ、そのブロックごとに同一の試験問題で実施されます。
どのブロックの試験問題も厚生労働省発表の「試験問題作成に関する手引」(通称:手引)から出題されます。
試験問題はブロックごとに同じ問題で実施されますが、全国どのブロックの問題も同じ程度の難易度になるように調整されます。
それでもブロック間である程度合格率に差が出てしまうことはあります。
また、同じ試験問題を使用しているブロック内でも各都道府県で合格率の差は出てきます。
例えば2022年の中国・四国ブロックでは、同じ試験問題でも山口県の43.9%と高知県の29.8%では合格率で14.1%の差があります。
このように「〇〇県の合格率が高い!(低い)」というのはあまり意味がないと思います。
それよりも、数字に固執せず自分自身がしっかりと合格できるように勉強をすることが大切になります。

よそはよそ、うちはやうちや‼

受かりやすい受験場所で受験できる?

登録販売者試験は基本的に全国どの都道府県でも受験することができます。
近年は新型コロナウイルスの影響で県をまたいでの受験者を受け入れない地域もありますが、コロナウイルスの状況によっては、以前のように自由に受験場所を選べるようになるかもしれません。

では、簡単な試験問題の県で受験できますか?
そのように考えたくなるのもムリもありませんが、登録販売者試験の合格率・難易度は毎年変動しています。
記事後半にまとめてある合格率の表を見ていただければわかりますが、前年度に合格率が高かったからと言って翌年も同じよに合格率高いわけではありません。
例えば岡山県の2021年の合格率は64.9%と高かったのに対し、翌年の2022年では39.3%と25.6%もダウンしています。
試験問題が簡単な場所を予測して受験すると言うのは現実的ではありません。
まずは基本に忠実に、自分の地元の県で合格できるようにシッカリと勉強することをおすすめします。
ただし、スケジュールや予算に余裕がある方は、地元の受験+近隣の他のブロックを併願受験して合格率を上げるという方法もあります。
併願受験についてはこちらの記事を参考にしてください。
合格率と過去問を一緒に考える事が重要!


この記事で合格率をまとめている意味は?
この記事の重要性は、合格率だけではなく過去問リンクと一緒に掲載している事です。
登録販売者試験の合格への近道は過去問をできる限り多く解く事です。
過去問を解く順番:自分の受験場所から
基本的に過去問を解く順番としては、基本は自分の受験場所の過去問を最低でも過去3年分解きます。
その後、令和4年は手引の改正があったばかりなので、手引の改正部分の問題をできる限り多く解くために全国の令和4年の問題を解いていくのがオススメです。
もし、同じ年度で試験実施が早いブロックの問題を手に入れられた場合はそちらを優先してください。
- 自分の受験場所の過去問を3年分。
- 直近の他ブロックの過去問をできる限り。
もし自分の受験する県の過去問が「難しすぎる」と感じるのであれば次の順番で解いていく方法もあります。
過去問を解く順番:難易度に合わせて
過去問を解き始める場合、いきなり『合格率が低い=試験問題の難易度が高い場所の過去問』を解いてしまうと、正答率が悪すぎて勉強のモチベーションが下がってしまうかもしれません。
自信が無いうちは『合格率が高い=試験問題の難易度が低い場所の過去問』から解き始めて、自信がついてから合格率が低い場所の過去問を解くことをおすすめします。
- 合格率が低かった年の過去問=難易度高い試験問題。
- 合格率が高かった年の過去問=難易度が低い試験問題。
2022年の過去問のおすすめブロック

どの場所の試験問題がオススメですか
ザックリ令和4年の過去問のオススメの過去問を解説します。
北海道・東北ブロック:各章偏りなく勉強できているかチェックできる!
令和4年の北海道・東北ブロックの試験は、合格率だけみると難易度的に標準的ですが、3章の問題40問中に漢方薬・生薬の問題が合わせて11問も出題されています。

漢方薬!苦手です‼
その割に他の章の難易度がそれほど高くなかったため合格率は標準的なレベルになりました。
つまり北海道・東北ブロックの問題は、試験問題の各章を偏りなく勉強しているか?を確認する場合にとても有効です。
たまに「漢方・生薬ができないから」と勉強をあきらめてしまう方もいますが、1~5章を偏りなく勉強できていれば、たとえ漢方・生薬が苦手でも十分合格できることがわかります。
また、このブロックの問題で高得点が取れるなら漢方薬・生薬も良く勉強できたと言えるでしょう。
関東・甲信越ブロック:素直な問題が多く初心者にオススメ
関東・甲信越ブロックは非常に素直な問題が多い印象です。
これまでの過去問をシッカリと勉強してきた方にとっては、どの問題も見たことがあるものばかりでした。
自分の受験する県の過去問を3年分解き終わったあとや、他の地域の過去問が難しすぎると感じる方は、まず関東・甲信越ブロックの問題を解くことをオススメします。
関西広域連合・福井ブロック:解けそうで解けない!難易度高めの問題
比較的難易度が低いと言われやすい関西広域連合・福井ブロックですが、決してそんな事はありません。
特に令和4年の問題は、2択までは絞り込むことができるのですが、最後の1択を選ぶ際にシッカリとした知識がないと正答できないようになっています。
解けそうで解けない、なかなかイヤラシイ問題が多いので、勉強に自信がある受験者はぜひチャレンにしてみてください。
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2022年度【令和4年】都道府県別合格率と過去問リンク

ブロック分けは年度によって異なります、以下資料では令和4年度のブロックでまとめて掲載しています。
北海道・東北ブロック
都道府県 | 過去問リンク | 合格率 | 他リンク | ||
2022年 | 2021年 | 2020年 | |||
北海道 | 平成28年~令和4年 | 52.0% | 42.4% | 35.4% | ー |
青森県 | 平成20年~令和4年 | 48.8% | 39.3% | 43.1% | ー |
岩手県 | 平成30年~令和4年 | 41.6% | 41.3% | 50.0% | ー |
宮城県 | 平成20年~令和4年 | 49.4% | 43.4% | 44.2% | ー |
秋田県 | 令和4年 | 40.7% | 32.6% | 39.1% | ー |
山形県 | 平成20年~令和4年 | 43.3% | 38.4% | 44.4% | ー |
福島県 | 令和4年 | 42.0% | 35.4% | 34.1% | R2・R3 |
※令和2年度に限り、北海道は九州・沖縄ブロックと同一日程・問題で試験が実施されました。
関東・甲信越ブロック
都道府県 | 過去問リンク | 合格率 | 他リンク | ||
2022年 | 2021年 | 2020年 | |||
茨城県 | 平成20年~令和4年 | 48.3% | 47.8% | 44.0% | ー |
栃木県 | 平成30年~令和4年 | 43.4% | 42.8% | 43.1% | ー |
群馬県 | 令和2年~令和4年 | 57.1% | 50.9% | 46.6% | ー |
山梨県 | 令和2年~令和4年 | 56.1% | 44.5% | 32.1% | ー |
長野県 | 平成23年~令和4年 | 50.0% | 46.1% | 31.8% | ー |
新潟県 | 令和4年 | 50.4% | 46.2% | 37.6% | R2・R3 |
※令和2年度に限り、北関東(茨城・栃木・群馬)と甲信越(山梨・長野・新潟)で問題が異なります。
首都圏ブロック
都道府県 | 過去問リンク | 合格率 | 他リンク | ||
2022年 | 2021年 | 2020年 | |||
東京都 | 令和4年 | 41.5% | 43.2% | 33.0% | R2・R3 |
神奈川県 | 平成30年~令和4年 | 44.6% | 48.8% | 38.7% | ー |
千葉県 | 令和4年 | 39.8% | 41.4% | 34.4% | R2・R3 |
埼玉県 | 令和4年 | 40.1% | 40.8% | 30.1% | R2・R3 |
北陸・東海ブロック
都道府県 | 過去問リンク | 合格率 | 他リンク | ||
2022年 | 2021年 | 2020年 | |||
富山県 | 平成30年~令和4年 | 40.8% | 53.3% | 43.5% | ー |
石川県 | 平成30年~令和4年 | 40.5% | 51.9% | 43.1% | ー |
愛知県 | 令和2年~令和4年 | 43.5% | 59.1% | 56.0% | ー |
岐阜県 | 令和2年~令和4年 | 40.5% | 53.0% | 46.2% | ー |
三重県 | 令和4年 | 44.8% | 52.2% | 53.1% | H29~R3 |
静岡県 | 平成20年~令和4年 | 46.1% | 57.0% | 50.4% | ー |
※令和3年度に限り、三重県は九州・沖縄ブロックと同一日程・問題で試験が実施されました。
関西広域・福井県ブロック
奈良県ブロック
都道府県 | 過去問リンク | 合格率 | 他リンク | ||
2022年 | 2021年 | 2020年 | |||
奈良県 | 平成2年~令和4年 | 47.8% | 48.9% | 35.5% | ー |
中国・四国ブロック
都道府県 | 過去問リンク | 合格率 | 他リンク | ||
2022年 | 2021年 | 2020年 | |||
鳥取県 | 令和2年~令和4年 | 37.3% | 60.4% | 38.5% | ー |
島根県 | 令和2年~令和4年 | 33.8% | 57.4% | 50.0% | ー |
岡山県 | 令和4年 | 39.3% | 64.9% | 49.4% | |
広島県 | 令和4年 | 42.7% | 66.7% | 58.1% | |
山口県 | 平成30年~令和4年 | 43.9% | 68.8% | 54.0% | ー |
香川県 | 令和4年 | 43.7% | 63.6% | 50.6% | R2・R3 |
愛媛県 | 平成30年~令和4年 | 38.7% | 64.6% | 48.2% | ー |
高知県 | 平成20年~令和4年 | 29.8% | 52.4% | 39.7% | ー |
※令和3年度から、中国ブロックと四国ブロックは統合されて試験が実施されています。
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